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気温が30℃に迫る暑さの中、選手は、耐えて勝ち点1をもぎ取った-。
全国的な好天に恵まれる中、気温がぐんぐん上昇し、公式記録では27℃となったこの試合。仙台は序盤から攻勢に撃ってでようとするものの、効果的なシュートをなかなか撃つ展開まで持ち込む事ができず、前半終了時点でのシュート数は、僅か1。17分に、朴柱成が撃ったミドルがGKに阻まれたものだけであった。後半終了時点でも、記録されたシュート数は、僅かに4。なんとも寂しい決定機の数となってしまったが、要所要所で、次節に繋がる見所が散見された一戦となった。
ところでこの日は、"以外なお客様"がベカルタ仙台側サポーター席に訪れていた。
なんと、ロックバンド・AURA のメンバーが、ベガルタの応援のため、アウェイ側に陣取って、サポーターと共に応援してくれていたのだ。ご存じの方も多いとは思うが、このバンドのオリジナルナンバーの一つである"愛・オーランド"という曲が、仙台勝利の際に唱われている凱歌"オーラ"の原曲となっている事から、このバンドの存在を知っている方も多い事だろう。一時期の活動休止を経て、2006年に再結成。現在も活動中である。
(筆者も、"愛・オーランド"の原曲入りCDを必死になって探した経緯を持つ。出回っている数そのものが少ないため、中古店でもなかなか見つからなかったのであるが、現在は、当時リリースされたアルバムとシングルをそれぞれ所有している)
是非とも、勝って"オーラ"を共に唱いたかったところではあったが、この日は、ドローに持ち込むのがやっとの展開だった。
この日は、ボランチ富田に替えて、なんと永井を初先発起用。おそらく、永井の持つドリブル突破がFC東京には効果的と見込んでの起用だったとは思うが、暑さの影響からか、さほぼ効果があったとは思えない展開。もっとも、サブメンバーにチャンスを与えるという点において、これはこれで新しい流れとして受け入れたい。名古屋戦に向けて富田を温存した事になり、今後より一層、富田の発憤が期待される。
それにしてもこの試合は、仙台はよくぞ負けなかったという内容。前半5分に、FC東京・平山相太に許した大ピンチを、平山のこれまた大チョンボで枠外に逃れると、前半のシュートは17分の朴柱成のミドルシュート1本のみ。決定機そのものを作り出す事に苦労した前半で、得点が入る予感はあまりしなかった。
また、同じ事はFC東京側にも言えた。前線のリカルジーニョは、外国人らしからぬ決定機外しを連発し、前述したが、平山も前半5分の大決定機を外してくれるなど、相手チームにとっては有り難い、攻撃の低調さを露呈していた。
だが、許した決定機の数や攻撃の組み立ての内容で言えば、明らかにFC東京に一日の長を感じた。総合シュート数を見ても、FC東京の15本に対し、仙台は4本。実に4倍近いシュートを相手に撃たせてしまった事になる。
FC東京の攻撃の起点は、予想した通り、日本代表候補・MF石川直宏だった。彼が右サイドから入れるクロスは常に驚異であり、それに合わせられる選手がFC東京に居なかった事が、仙台に幸いしていた。そして石川は、あまりにも合わせられない味方の体たらくに業を煮やし、終盤は、中央にて積極的に自分でミドルを放ってきた。
もし、この試合で敗戦の原因となる失点があるとすれば、後半29分の石川に訪れた、最大の決定機であっただろう。このシュートは完全に枠内の左隅を捉え、再三に判ってピンチを凌ぎ続けてきたGK林ですらも、止められなくても仕方の無い、素晴らしいシュートだった。ところが林は、このシュートすらも、右手一本でガッチリと止めてしまう。この日はいつにも増して、守護神ぶりを大いに発揮してくれていた。仙台が得点を奪えない中、敗戦をも覚悟した無得点の展開において、貴重な勝ち点1を挙げた最大の要因は、GK林の神懸かり的なビッグセーブ連発のおかげであると言える。
この試合、もし勝てるとすれば、後半4分の中原に訪れたバー右への直撃弾か、後半44分に訪れた、梁のバー右を僅かに外した惜しいシュートのいずれが決まっていればという展開。仙台の得点源・梁ですらも、こういった決定機を逸するようになってきている事から、如何に仙台の決定力が低下しているかが伺い知れる。
それでもこの試合は、エリゼウを欠く展開ながらも、「顎選手5名(GK林・右SB田村・CB鎌田・CB渡辺・左SB朴柱成)」による最終ラインでのしぶとい守備をベースとして、試合途中に中原1トップによる4-2-3-1を試すなど、かなり積極的に選手起用と布陣試行を行った方ではなかったか。勝利を追い求めた結果、先発から選手起用にテコ入れを図り、選手交代の場面では、永井に替えて富田を入れて終盤のボール配球性を高め、終盤にフェルナンジーニョではなく平瀬を起用するなど、冷静に戦況を判断して、効果的と思われる選手を途中投入していった。(※実際に効果があったかどうかは別問題である)
もし、名古屋戦を見据えてフェルナンジーニョと富田を温存したのだとすれば、名古屋戦は明らかに勝ちに行くつもりである事が見て取れる。(いや、別に名古屋戦のためにFC東京戦を棄てたとは思ってはいないので、誤解無きようお願いしたい次第なのだが)
決して、出来が良かったと言える試合では無い。だが、悪いなら悪いなりに工夫し、数が少ないながらも決定機をきちんと迎える事も出来た。たった4本のシュート数ではあったが、後半4分の中原と、後半44分の梁の両名に訪れた決定機のいずれかが決まってくれていれば、0-1で勝てた試合だったと言える。
我慢に我慢を重ねて、敵地で奪い取った、勝ち点1。前節に続いての引き分けとなり、勝利への渇望はより一層強くなる一方ではあるが、ここは我慢のしどころではないか。また、試合の内容にもよるが、もし、続く名古屋戦・浦和戦を、善戦と言える内容とした上でドローで凌ぐことができるのであれば、希望を持って中断期間に突入できる。
名古屋や浦和と言った強豪を相手に、勝ちきるのは、正直難しい。もちろん、チャンスがあれば勝ち点3をモノにはしたいが、そう簡単には相手も譲ってはくれないだろう。
であれば、勝てない中においても、地道に勝ち点1を重ね続ける強かささえあれば、きっと中断明けには"希望の光"が見えてくるはずだ。それまでは、引き続き、決定機をモノにする努力を。
今節のように、少ないながらも迎えた決定機を、今度はきちんと決めて欲しい。
この試合で得られたものは、「勝てない中においても、勝つための努力をする姿勢」。その結果として持ち帰った勝ち点1は、決して小さくないものだと思う。
但し、この姿勢を今後も貫けるかどうかは、名古屋戦に向けた準備によって変わってくる。例えば、今節の途中から見せた「4-2-3-1」は、2列目からの飛び出しを意識して、関口と太田を並べるなど、実に意欲的な布陣に見えた。得点の獲れない中島は下げ、中原の1トップで、名古屋戦の頭から挑んでみても面白いかもしれない。
その名古屋戦も、中3日ですぐにやってくる。同日に行われた、浦和-名古屋の一戦は、浦和の逆転勝利という結果に終わり、名古屋は死にものぐるいで仙台に乗り込んでくる事は必至。相手の監督がストイコビッチだろうが、浦和から移籍した闘莉王がいようが関係ない。仙台は仙台らしく、チャレンジャーとして、正々堂々と名古屋に立ち向かうだけ、である。
厳しい展開を強いられてはいるが、ほんの少しの決定力さえ身に付けば、再び勝ち点が伸び出す可能性は大いに秘めている。例え相手が名古屋だろうと、浦和だろうと、その可能性に差は無い。
まずは、相手に関係なく、点を獲れるようになろう。それが、仙台の現在の課題である。相手の好不調は関係ない。名古屋戦・浦和戦で、勝つか負けるかは、全て、決定力をどう改善するかに懸かっている。
決して、出来ない事では無いはずだ。それに期待しつつ、ホーム2連戦も、会場に足を運びたいと思う。
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