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【ナビスコ杯予選第7節】大宮0-4仙台 まさに"圧巻"。攻めては、2ヶ月以上も続いた「マルチ得点欠乏症」を一蹴する4得点を挙げ、守っては、同大会予選・4試合連続無失点を達成。FW中島の今季初得点が、チームをノセる値千金の決勝・殊勲弾。クラブ史上初、ナビスコカップ決勝T進出決定!

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この"男"は、本当に、オイシイところでしっかりと得点を獲る-。

FW13・中島勇希選手に対する、筆者の素直な感想である。普段の試合では、いつもシュートをGKにぶつけたり、枠外に外すシーンばかりを見せ付けられ、表現は少々厳しいが、中島選手の先発出場に嫌気すら覚えたサポーター諸氏も、決して少なくは無かった事と思う。

しかし、昨年の中島は、得点数こそ少なかったものの、奪った得点のほとんどが"決勝点"もしくは、流れを引き寄せる先制弾だったりした。その運の強さに昨年は脱帽させられたものであるが、今年は舞台が"J1"。昨年のように、そうそうオイシイところなんて都合よく来ないだろう・・・と思っていたら、まさかこのタイミングで先発し、そして値千金の先制&決勝弾を獲って見せるとは。

思えば、昨年の天皇杯3回戦も、相手は大宮。場所もここ、NACK5スタジアムだった。この地で中島は、前半27分に先制点を叩き出している。

この選手はもうダメか・・と、何度も思わせておいて、オイシイところでしっかりと結果を出す。実は、中島選手は、隠れたラッキーボーイなのかもしれない。

だが、普段からFWとして得点を挙げてこそ、真のストライカーとして認められるはずである。オイシイところだけ持って行くのではなく、先発にしろ、途中投入にしろ、しっかりとゴールを狙う強かさは今後も要求したい。このゴールによって、中島選手のこれまでの"不発"を、全て免罪された訳ではないからだ。

ただ、この試合において「中島先発」を選択したのは、決して「指揮官の甘やかし」ではなかった模様である。

平瀬の1トップで戦った名古屋戦から中3日。ベテラン勢の疲労が抜け切らない日程間隔のため、指揮官は、始めからターンオーバーでこの大宮戦に臨むつもりだった様子。また、守備陣に高さのある大宮に対して、フェルナンジーニョとの "スピードスター2トップ" を形成し、アタッキングサードで、大宮の守備陣を混乱に陥れる作戦だった。

そしてそれは、見事に的中する。

先制点こそ、左CKから技ありのニアヘッド弾という「技術点」であったが、着目したいのは、フェルナンジーニョによる2点目のシーンである。

得点を挙げたフェルナンジーニョのミドルの精度の良さが目立ったが、実は、フェル-中島-フェルという流れの "ワン・ツー" が決まったもの。フェルと中島で前線を走り回り、創ったスペースにボランチ千葉(TVの解説では富田と言っているが、これは間違い)がくさびのボールを入れ、そのボールをフェルと中島の2枚だけで大宮の守備陣を崩したもの。DFマトがフェルのマーキングをミスしてくれた事も要因ではあるが、その一瞬を見逃さず、しっかりとした体制からミドルを放ったフェルの競り勝ちで、かつ、2トップが連携して獲った得点シーンであった。

仙台としては、久しぶりに、2トップ布陣の良さを体感したシーンでもあった。技術とスピードを兼ね備える2人が2トップを組んだからこそ成し得た、前半だけでの2得点。今後も、「高さはあるがスピードに難のある相手」に対しては、有効なオプションとなる事だろう。

更に驚いたのは、朴柱成による3点目のシーン。なんと、関口とのワン・ツーで、GK股抜きとなる技ありゴールをやってのけた。あんなに決定力があるなら、もしかして、FWもできる?と聞きたくもなるような、鮮やかなゴールシーンであった。

最後は、後半ロスタイムに、顔面負傷の朴柱成(ラファエルのエルボーを喰らったらしい)に替わって入った田村が、セットプレーから最後はヘッドで押し込み、ダメ押しの4点目。FW2枚とSB2枚で得点を挙げたあたり、確実に梁の不在を補う印象の強い、得点者構成となった。終わってみれば、仙台のワンサイドゲーム。攻守のバランス良く、大宮攻撃陣に、ほとんど何もさせずに、敵地ホームで、相手に予選敗退の引導を突きつけた。

この勝利により、仙台としては、クラブ史上初のナビスコカップ決勝トーナメント進出が決定。予選6戦を振り返れば、7得点1失点の得失差+6という、他のチームと比べても充分に立派な成績を残した。しかも、ラスト4試合連続無失点を含む、5試合で無失点を達成。この失点数は、もちろん予選グループ参加14チーム中でトップであり、仙台の堅守性を改めて証明するものとなった。

もちろん、ナビスコカップという大会の特性上、相手の主力不在という要素が絡んでくる事は織り込んで考えなければならない。しかし、だからと言って、簡単に勝てるような、そして無失点を簡単に達成できるような大会ではないはずである。

この失点数の少なさの立役者は、もちろん、今季新加入のDF2・鎌田次郎選手だ。

渡辺広大選手に替わって先発に定着してからというもの、守備面の安定感は更に増した。特に、予選のFC東京戦とC大阪戦では、僅か1得点という攻撃陣の低調さを見事に補完し、「この大宮戦に勝てば文句なく決勝進出」という舞台のお膳立てに貢献。そして、この大宮戦でも無失点を達成し、クラブ初の予選突破に、4試合連続無失点というプロパティをも付け加えた。

更にその背景には、当然ながらGK16・林卓人の安定感溢れる守備にも助けられている事も忘れてはいけない。この日は、実は大宮にシュートを13本も撃たれており、枠を捉えていたものも少なくは無かった。時折、ドキッとするようなミドルを放たれたシーンもあったが、冷静かつ正確な判断で、パンチングやキャッチングをしっかりと行い、危なげなシーンは皆無に近かった。大宮としては、仙台から得点が取れる雰囲気を感じなかった事であろう。

そして気が付けば、4月4日のホーム鹿島戦(宮スタ)以来となる、1試合2得点以上をも達成。辛抱強い守備で、攻撃陣の奮起を待ち続けた結果、W杯による中断突入の直前というこのタイミングで、とうとうこれを達成した。筆者を始め、マルチ得点による勝利を待ち望んでた諸氏は少なくなかったはず。おかげで、大変気持ちよく中断期間の突入を迎えられそうである。

しかし、これを維持するには、中断期間も気を抜かずにトレーニングを継続しなければならない。決してここがゴール地点ではなく、リーグ再開に向け、良い形で "ポーズボタンを押した" に過ぎない状況である。

実際問題として、この大宮戦でも、全般的にミスは決して少ないものでは無かった。結果として、非の打ち所のない試合の流れとはなったが、重箱の隅を突けば、いくらでも改善点はあるように思える。(その意味では、非の打ち所はあるのかもしれないが・・)

判りやすいところでは、林のスーパーセーブに助けられたシーンの中で、マークが甘くてシュートを許してしまったシーンや、ボールホルダーの味方へのサポートが足りず、フェルナンジーニョが持ち過ぎてしまい、ボールを失ってカウンターを喰らってしまったようなシーンなど。

サッカーの試合では、90分という時間制約の中で、必ず「攻め時」と「守り時」がある。それをチーム全体で認識を共有できていないと、サポートが遅れたり、全体が間延びして相手にスペースを与えてしまう事になる。このあたりに関しては、仙台は「まだまだ感」を強く感じている。もちろん、狙ってやった攻撃がハマり、セットプレーを獲得して得点に繋がったりする場合もあるが、2ヶ月間もの間、1試合2得点以上を挙げられなかったという事実は消えない。この間に露呈した問題が、この大宮戦の1試合だけで解決し、リーグ戦以後にバンバンとマルチ得点できる保証はないからだ。

もう一度、J1リーグ開幕戦を迎えるくらいの気持ちで、中断期間のキャンプを過ごして欲しい。

この中断期間をどう過ごすかによって、中断明けの流れが大きく左右される。実は、再開後の初戦である、山形ホームの東北ダービーはもちろん大事なのだが、ナビスコカップの決勝トーナメント進出が決まった事により、もっと大事な要素が発生した。8月下旬~9月上旬の試合日程が、かなり窮屈なものとなってしまったのである。

8/28(土) J1・第21節 vs 湘南ベルマーレ戦(ユアスタ)
   ~中3日~
9/1(水)ナビスコカップ準々決勝第1戦 vs ジュビロ磐田戦(AWAY・ヤマハ)
   ~中3日~
9/5(日)天皇杯2回戦 相手未定(福島県代表 vs 宮城県代表 の勝者)
   ~中2日~
9/8(水)ナビスコカップ準々決勝第2戦 vs ジュビロ磐田戦(HOME・ユアスタ?)
   ~中2日~
9/11(土)J1・第22節 vs 鹿島アントラーズ戦(カシマ)

およそ、2週間の間に、なんと5試合を消化しなければならない事になった。J1リーグ戦はもちろんの事、ナビスコカップはなんとジュビロ磐田が対戦相手となり、さながら'08年の入れ替え戦の再来の様相も。また、挟まれる天皇杯では、もし宮城県代表が勝ち上がり、そのチームがJFL・ソニー仙台が来ようものなら、"仙台ダービー"がここで実現する事になる。もちろん、格下が相手だからと言って、手は抜けない。

また、9/8(水) のナビスコカップ準々決勝第2戦の時間と会場が、実は今年の仙台カップの日程と完全にバッティングしてしまったという問題も内在している。(ここについては、仙台カップの方を調整して貰う以外にないかもしれない)

このように、J2時代でも味わったことの無いような、過酷な日程が待っているのである。この日程は、それこそ今季の ACL に参戦した、上位4チーム(昨年天皇杯優勝のガンバ大阪を含む意で)と同じペースとなる。仙台は、J1再昇格の初年度からいきなり、ACL 出場チームと同じ日程をこの夏場にこなさなければならなくなったのである。

これは、クラブとして、そしてサポーターとしても、非常に名誉な事ではあるのだが、その事と「チーム力が伴うかどうか」という事については、基本的には別な問題である。

もちろん、全部勝ちたい。日程的に窮屈ではあるが、だからと言って、手を抜けるような試合は一つも無い。保有する選手をフルに活用し、上手にターンオーバーしながら、可能な限り勝利を目指すしかない。

当然ながら、相当なフィジカル量とコンディション調整力を必要とされる。仙台の選手が「全員関口」であれば、おそらく何の心配も無いのだが(苦笑)、そういう訳には行かないので、如何に選手を上手に起用できるかに懸かってくるだろう。それこそ、指揮官の采配の見せどころである。公式戦では未だ出番のないMF三澤選手や、獲得しておきながら起用を見送り続けているFWレイナルド選手の動向も気になるところである。

リーグ戦では14位まで低迷してしまったが、ナビスコカップを上手に活かし、チームに再び活気が戻ってきた仙台。とにもかくにも、この一戦を以て、W杯による中断期間へ、本格的に突入する。ここから一ヶ月間は、W杯気分を存分に味わいたい。果たして、梁の23名枠への登録サプライズはあるのか?日本代表は、果たして1勝を挙げられるのか?

"J" を一旦忘れて、"World" を堪能する時期がやって来た。

この、世界的なお祭りを愉しみつつ、リーグ再開に向け、親善試合である浦項戦も大事に戦いたい。こちらも、仙台サポーターとしては、DF岡山選手が出場するかどうかが気になるところ。チケットはもうすぐ発売が開始される。買い忘れの無いよう、くれぐれもご注意を。

なお、本レポートを以て、筆者の執筆も、しばらく中座させて頂く事となる。再開はもちろん、7月4日の浦項スティーラーズ戦から。そこまでの期間中、何かチームに補強などの動きは果たしてあるのだろうか?そういう部分でもし動きがあれば、このブログでも号外レポートをお届けしたいと思う。

それではみなさん、またの機会に-。

2010/06/10(thu) number8 on wrote.




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