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#少し早いのですが、川崎戦のプレビューを掲載致します。また、レポートの掲載は8月3日(火)を予定しています。予めご了承下さい。
2004年10月23日-。
この日が、仙台の等々力での最後の試合だった。実は、筆者が初めてアウェイ参戦した記念日でもある。この日の敗戦(川崎2-1仙台)を以て、仙台昇格の「数字上の可能性」が消えた日でもあるが、この年に新加入の関口選手の"可能性"に、大いに目を輝かせて見ていた記憶もある。
実は、この日だけは、過去の記録など再確認せずとも「日付」が言える。なぜなら、この日の夕刻に、"あの大震災" があったからだ。
そう、「新潟県中越地震」である。
この日の夜は、神奈川県内の友人宅に泊めさせて頂いていたのだが、テレビから流れてくる情報は、どのチャンネルも通常の番組を打ち切り、この地震の報道特番に切り替わっていた。今でも印象に残っているのは、上越新幹線の車両がレールを脱線した映像。新幹線で出張する機会の多い筆者にとって、国内の新幹線の被災など、決して他人事ではない。
「明日は我が身か」と自然の驚異に畏怖の念を感じたものだが、あの事故でさえ、実は乗客に亡くなった方は皆無とあとから知り、日本の高速鉄道の安全性の高さに、改めて自国民としての技術力への誇りを感じたものであった。(それだけに、神戸・福知山線の脱線事故が、実は人災であり、多くの方々の落命があった事は大変残念でならない)
話を、元に戻そう。震災のあったこの2004年を以て、川崎はJ2を卒業。翌年からJ1での闘いに舞台を移したため、仙台がこの等々力の地に足を踏み入れるのは、実に6年ぶりとなる。
川崎との対戦と言えば、昨年暮れの天皇杯・準々決勝(ユアスタ)にて、延長戦の末に平瀬の勝ち越しゴールで、クラブ史上初の同大会準決勝進出を決めた一戦が、未だ記憶に新しい。
だが、現在の川崎は、昨年末当時とは大きく印象が異なる。前述の天皇杯での対戦にて、あの関塚監督を辞任に追いやり、今季は高畠氏がチームを率いる。また今季は、最近ようやく復帰したジュニーニョに頼れない闘いを強いられ、また代表招集の影響(負傷)で中村憲剛が離脱を余儀なくされ、更にW杯後は、エースストライカーの鄭大世と、正GKの川島が、揃って欧州に移籍し、一気に主力陣が離脱している。
移籍に関係のないところでは、元仙台の森勇介が出場停止中(クラブ自己判断を含む)であり、また今度の仙台戦では、MF田坂も出場停止。更には、今季より川崎に新加入した稲本も、リーグ戦再開後の13節アウェイ鹿島戦で累積2枚による退場を喰らい、その影響を受けた第14節・ホーム京都戦では、現在リーグ最下位の相手・京都に対し、後半44分のジュニーニョの劇的決勝ゴールで、1-0での辛勝とするなど、必ずしも「川崎らしい戦い方」が出来ているとは言えない状況下にある。
そのジュニーニョの復帰という明るい材料があるとは言え、リーグ戦再開後の4戦(ACLの影響による第12節の開催を含む)の川崎の成績は、1勝2分1敗の勝ち点5。得点と失点を見ると、4試合で2得点2失点と、以前の川崎の「得点は獲れるが失点も多い」という印象からは、大きく掛け離れたものを感じている。
そんな川崎の現在の特長を挙げてみるとすれば、GK川崎が抜けたあとを守っている相澤を始めとした、守備陣の奮闘が光る。この4試合中の2失点は、いずれも鹿島戦のみで喫したものであり、下位相手とは言え、京都・大宮・山形の3チームには、ただの一点も許していないのだ。
どうやら、減退している得点力の補完として、守備力についてはテコ入れされているのかもしれない。やはり、簡単には点を取れないと見込んで間違いは無いだろう。
毎年のように優勝争いに絡み、ホームでは無類の強さを誇る強豪。現在こそ5位としているが、このまま優勝争いに加わらないで終わるようなチームではない。必ず、どこかでトップギアにシフトし、また元の「豪快な得点力のチーム」としての色合いを放つ事になるだろう。
・・・そうなる前に、仙台としては、是非とも叩いておきたい相手である。
ポイントとなるのは、広島戦と同様に「集中を切らさない堅い守備+ショートカウンター」の形か。特に、中盤で相手の自由にさせない、運動量豊富な守備は、今節も必須要件。先日の「山形-川崎戦」の映像をみたが、川崎は、山形の攻め上がりと守備戻りの速さに手を焼き、自由に中盤を支配できないでいた。山形の出足の良さが、川崎のポゼッションを許さない格好のまま、90分を消化。守備が破綻する事は無かったものの、攻撃の芽を潰され続けた事で、結局スコアレスドローのままタイプアップとなった。
この試合を見る限り、川崎は、「山形よりも中盤の守備に難のある仙台相手なら、特にやり方を変えなくても対応できる」と踏んで臨んでくるものと思われる。
ボールタッチのミスや相手からのプレッシャー負けなどから、中盤でボールを失う事の多い仙台にとって、ポゼッションの高いチームにボールを渡してしまう事は、それだけで体力消耗の大きな原因となる。中盤で如何にボールを失わず、守備に戻る体力をできるだけ使わずに、フィニッシュまで攻撃し切れるか。そのためには、ボールを奪った瞬間からの「動き出し」が重要になる。
前節の広島戦でもそうだったが、仙台の攻撃の場合、例えばフェルナンジーニョなどがドリブルでボールを持ち上がっている間に、その攻撃に枚数を掛ける事がなかなかできない。せっかくボールを奪って、前線でタメを創っても、味方の「攻め上がり」が遅ければ、結局は相手に完全に戻られて、カウンター性の攻撃は不発に終わる。
そんな事を繰り返しているうちに、中盤やサイドのどこかに、うっかりスペースを創ってしまい、そこを狙われてクロスを上げられ、そこからピンチを招く。その結果が、山形戦の後半の2失点であり、新潟戦の守備の緩慢さから生まれた、PKとFKによる2失点である。
ただ、この点においては、関口の復帰が好材料だ。広島戦で再確認した諸氏も多いとは思うが、関口は、とても2列目からの戻りの守備とは思えないほど、縦横無尽に渡ってピッチを走り回り、攻守に貢献してくれる。彼の欠場時は、梁1人に2列目からの守備の負担がのし掛かっていたが、広島戦では、仙台・黄金の2列目である、梁・関口のコンビが復活した事により、結果として、富田のオウンゴールによる1失点に留まった。記録に残らないところで、やはり梁と関口の守備への貢献は、仙台の勝利の原動力である事を、改めて認識した試合でもあった。
前述したが、その関口の"可能性"を感じた、2004年10月23日以来の、等々力のピッチに、関口は再び立つ。この日は梁も先発しており、2人揃って、同年の昇格の可能性がゼロになった瞬間を、等々力のピッチで味わっている。
あれから6年。クラブ・サポーターと共に、両名も大きく成長した。今となっては、二人とも替えの効かない、仙台のダイナモである。それを否定する人は居ないだろう。
筆者の個人的な感情をも含めて、"あの日"のリベンジを果たしたい。
あの日から、筆者のアウェイ参戦は始まった。そして、成長を見届けてきた仙台の生え抜きの活躍を以て、仙台がこの地で勝利する瞬間を、是非とも見届けたい。
その想いから、最近はアウェイ参戦の機会の減った筆者にしては珍しく、この日の参戦を決めている。
現在の仙台が、ここで1勝を挙げ、今後の順位再浮上のきっかけとするのか。
それとも、再び敗戦を喫し、見えない出口を求めて彷徨い続ける生活を繰り返す事になるのか。
前節のレポートで、筆者は「仙台が1勝を挙げるためには、まだ何か足りない」と書かせて頂いた。
その「何か」は、今、このプレビューを書いている間も、見付かっていない。
そしてきっと、その「答え」は、等々力陸上競技場にあるような気がしてならないのだ。
ならば、それを見付けに行くのが、今、筆者に出来る事ではないのか。そう想って、アウェイゴール裏のチケットを手配した。
「勝って帰ってくる」と言い切れる自信は無い。だが、「勝ちたい」という想いを、現地に持って行く事は可能だ。そういう魂の一つ一つが、現地にどのくらい集結するかによって、仙台の選手の足がどれだけ動くかが決まるような気がしてならない。
折しも、今節のこの日から8月に入る。当日もそれなりに暑いだろう。毎年、夏場に弱いと言われ続けてきた仙台だが、その汚名を挽回する活躍に期待しつつ、このレポートの筆を下ろす事とさせて頂きたい。
それでは、行ってきます。
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