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第29節vs神戸戦プレビュー 今季、最後の「残留争い・直接対決」。勝てば今季J1残留に王手が掛かる、重要な一戦。今季あと6戦を残したこのタイミングで、現役引退を発表した "ミスター・ベガルタ" 千葉直樹が、チームメイト、そしてサポーターと、90分×6戦を、戦い抜く。

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衝撃的なニュースが舞い込んできた-。

MF7・千葉直樹、今季限りでの現役引退を発表。彼の年齢を考えれば、「いつかはこの日が来るのだ」と、誰しもが薄々感じていた。が、あまりにも彼が積み上げてきた歴史の長さに、この発表を受けてなお、未だ、実感が沸かない者も少なくないかもしれない。

だが、彼は言う。

「今季はまだシーズン中。残り6戦が終わるまで、僕もチームの一員として戦う。だから、いつも通りに、今季の最後まで、変わらず、チームを応援して欲しい。」

自らの進退の事よりも、クラブのJ1残留を確定させることのほうが優先だと言わんばかりのコメントだった。その意気を、仙台サポーターは、心して受け取りたい。

彼の意を受け、筆者も、いつも通りに今節のプレビューを書き綴りたい。

今節の試合へ向けた、それぞれのチームの状況は、好対照である。まず、ホームの神戸だが、前節にアウェイでG大阪を4-2で下し、実に11試合ぶりの勝ち点3を獲得。エースFW・大久保を負傷で欠く中、G大阪の老練な攻撃に耐えながら、数少ないチャンスを次々にモノにし、終わって見れば、シュート7本で4得点という、実に効率的な勝ち方を演じた。この集中力と執念たるや、侮る訳には行かない。

だが今節は、負傷からの復帰が未だ微妙なFW大久保に加え、ボッティが累積で出場停止。ただでさえ苦しい攻撃陣の構成難に、拍車がかかってしまっているが、残留へ向けて、一縷の望みを繋ぐべく、技術云々よりも「まず気持ちで負けない」つまり、根性論むき出しで襲い掛かってくる事が予想される。加えて、今節はあちらのホーム。アウェイでガンバを倒した勢いそのままに、久しぶりのホーム勝利をサポーターにプレゼントし、消えかかっているJ1残留への望みを繋ぎたいところである。

ただ、神戸は仙台戦を終わっても、残りの対戦カードは「新潟、鹿島、大宮、清水、浦和」と、実に厳しい相手との戦いが続く。今後、神戸が降格圏順位を一度も脱しないまま、シーズンが終了する可能性は非常に高い。

だが、仙台としては「他力本願」であってはならない。仙台の現在のチーム状況を考えれば、仮にこの試合を落とすような事があっても、最終的には残留は果たせるものと分析している。しかし、たった一つの敗戦が、上向きだったチーム状況の「雲行き」を一気に怪しくさせ、そこから未勝利街道に突入してしまう事は、十分に有り得る。

というか、私たちは、今季シーズン序盤の、あの「アウェイ清水戦での大敗」から、想像だにしなかった「14戦未勝利の暗黒時期」を経験しているのだ。

あの経験がある限り、どんなにチームが好調であっても、私たちは「1敗の怖さ」を忘れることは無いだろう。

その意味も込めて、今節のこの一戦は、どうあっても、勝利で終えなければならない。

しかし、「必要以上に気負う」事もまた問題だ。余計なプレッシャーは、動きの固さを招く。だが、そんな心配は無用と言える状況にあるだろう。前節の京都戦では、とうとうFW赤嶺のホーム初ゴールも飛び出し、第二クールだけで6勝2分3敗。しかもホームでは4連勝中と、チームは完全に復調。また、残留争いの直接対決となった、大宮戦・湘南戦、FC東京戦、そして京都戦。この4チームとの対戦を、第二クールでは全て勝利とした。彼ら4チームから奪った勝ち点は、合わせて12。現在の仙台の復調は、間違いなく「残留争いの直接対決の相手から勝ち点を奪った」事が、その理由だ。これだけライバルから勝ち点を奪ってしまえれば、残った6チームとの対戦でも「気負う理由」など、どこにも無い。

そして、今季最後の、J1残留争いの相手が、今節の神戸となる。

もちろん、前述した理由を以って、勝利以外のリザルトは考えられない。今節も、持てる力を出し切って、全力で戦うのみ、である。

だが、ちょっとだけ不安材料が。

前節・京都戦の後半で負傷退場した、MF11・関口訓充の「靭帯損傷により全治3週間」がメディア報道により公に。今節の神戸戦を含め、残りの6試合での出場が微妙となってしまった。

せめて、最終戦となるホーム・川崎F戦には、間に合って欲しい。当日は千葉直樹の引退セレモニーの開催も予想されるため、是非、ベストメンバーで試合に臨み、勝って、今シーズンを終えたいところだ。

今節、その関口の代役を努める事になる選手が誰になるのか、気になるところ。ここしばらく試合から遠ざかってはいるが、MF15・太田吉彰を起用するのか。それとも、前節にその関口に代わって交代投入され、存在感を十分にアピールした、MF18・高橋義希の起用となるのか。或いは、FW起用される事の多い、MF20・フェルナンジーニョを、サイドハーフで起用し、空いた2トップの一角に、新たにFWの選手を誰か起用するのか。

もし、フェルナンジーニョのサイドハーフ起用とし、2トップの一角にFWを誰か起用する案だとすれば、最有力は、やはりFW9・中原貴之という事になるだろうか。

ただ、関口の代役に誰を起用するにしろ、起用される選手に求められるものは、「運動量豊富な守備貢献」。関口の運動量は、「チーム全体の安定感高い守備意識」の礎でもある。相手チームに、どんなに危険なチャンスメーカーが居ても、事ある度に、関口の「速い戻り」による守備で、何度も事無きを得てきた。現在の仙台がここまで復調出来た背景には、取りも直さず、関口の守備貢献によるところが大きい。それを全面否定できる人は居ないだろう。

この神戸戦も、チーム全体としてのテーマは「組織的な攻守のバランスの維持」。サイドハーフの双角である、MF10・梁勇基とともに、このポジションからの守備貢献は、仙台の戦術の命綱だ。

このプレビューを書いている時点(11/03[水]、ナビスコカップ決勝をTV観戦しながらの執筆)では、誰が起用される事になるのかは、まだ判らない。ただ、今節、このポジションの起用が誰になるのか、そしてその選手の、守備への貢献度が、この試合の行く末を左右する、キー・ポイントとなるような気がしてならない。

勝って、今季のJ1残留に、王手を。

いつもと変わらない、仙台らしいサッカーを。

そして残り6戦を、我らがミスター・ベガルタと、共に戦おう。




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