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新潟1-1仙台 後半ロスタイムに喫した失点により勝利は逃したものの、16位・神戸との勝ち点差・得失点差を考えれば、今季残留は決定的。試合クロージングの「詰めの甘さ」は、今季の仙台の戦いぶりを象徴するかのよう。次節・広島戦で、残留確定へ。

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「4分」と掲示された、後半ロスタイム。後半33分の赤嶺の押し込みによって得られた貴重な先制点を、最後まで守り通せるかと思ったものの、新潟の執念とも呼ぶべき猛攻に耐えかねて、とうとう同点弾を許してしまった。新潟のゴールが宣告されたとき、時計は後半45分を廻っていた。

磐田戦・清水戦で見せた、良い「試合の入り」を、この新潟戦でもみせてくれた仙台。それぞれのチームのシュートの本数を、試合を観ながら数えていたが、序盤は仙台が積極的にフィニッシュまで持ち込み、シュートで終わる意識の高さをみせた。特に中原は、この試合を通して7本ものシュートを放ち、ゴールを狙う意識の高さを伺わせた。また、中原と言えば「頭」のイメージが強いが、最近は足元も巧くなって来ている印象もあり、近いうちに、中原の「足によるゴール」にも期待感が出て来ている。また、新潟は1年間だけ在籍したチームでもあり、活躍して見せたい意識も手伝った事だろう。

対する新潟も、試合の序盤こそ仙台の高い攻撃力に押し込まれ気味ではあったが、次第に押し返すようになり、前半が終わる頃には、ほぼ五分の展開。ただ、前半のシュート数を比較すると、仙台の8本に対し、新潟の5本と、全体的に仙台のペースで試合が運んでいた事が判る。(本来、試合の流れはシュート数だけで判断できるものではないが、実際の試合内容も、このシュート数の比率に見合った攻撃性は出していたと言える)

ただ、現在の、というよりも今季の仙台には、せっかく良い試合の入りから先制点を奪っても、それを追加点に繋げたり、最後まで守りきったりと言った部分が不足している。このため、今節のように「勝てる試合を落とした」ケースは数知れず。言い換えれば「詰めの甘さを改善できていない」とも言えるだろう。

もっとも、J1初年度(前回J1時のメンバーはほとんど残っていないため、敢えてこう記述させて頂く)のチームなのだ。いきなりJ1の上位争いが出来るような完成度を期待できるはずもない。第二クールでの復活・快進撃を思えば、今季は充分に及第点ではないだろうか。

この試合こそ、残念ながらドローに終わり、今節での残留確定とは成らなかったが、来季もJ1で戦うだけの、最低限の資格は有していると思う。この試合で負傷から復帰した、新潟のマルシオ・リシャルデスには、今節はあまり仕事をさせなかったとも言えるだろうし、新潟の選手に負傷者が出ていた事を差し引いても、決して仙台の力量が劣っているとは考えられない。辛抱強く守り、攻め、そして先制点を奪った。そういう展開は、来季へ向けた、良い経験材料となる。

それにしても、敢えてこの話題に触れるのだが、、、、我らがミスター・ベガルタ、千葉直樹は、相変わらず相手選手への「パスセンス」が秀逸だ。期待を裏切らない。

ただ、彼個人の15年のサッカー史も含めて、ベガルタの歴史である。彼の特長、癖、そして想いは、仙台にとってかけがえのない財産だ。今季で引退する彼の「そのままのありよう」を見届けるのも、私たちサポーターの役目ではないだろうか。

残すところ、あと2試合。16位・神戸との勝ち点・得失点差を考えれば、今季の残留は決定的した。あとは、広島戦で残留を確定させると共に、残った2試合で、どれだけ「ナヲキとの思い出を創れるか」だ。

次節の広島戦では、休養充分の永井が先発すると予想している(千葉より3歳も年上の永井を当てにしなければならない時点で、やはりボランチの層の薄さをどうしても懸念してしまうのではあるが)が、永井は90分保たない事や、富田が負傷離脱中である事を考えると、千葉の途中出場の出番はまだあるだろう。

願わくは、彼のナイスな守備貢献によって失点を防ぎ、それによって勝利を手中に収めた、といったシチュエーションが発生する事にも期待したい。

「ナヲキの、あのプレーがあったからこそ、あの試合は勝てたんだ」

と言えるような、今季終盤の思い出として語れるようなプレーを、残されたあとの2試合で見ることはできるだろうか。

長かった今季も、残り僅か。気持ちよくシーズンを終えるためにも、せめてあと一勝はどこかで欲しい。そうすれば、勝ち点も40台に乗せる事が出来る。

7季ぶりのJ1。昨年のJ2から昇格した3チームのうちでは、セレッソ大阪のように、爆弾的な強さを発揮する訳でもなく、また湘南のように、散々な連敗街道を突き進んだ訳でもなく。14試合連続未勝利という茨の道を突き進んでしまった、苦い経験はあるものの、J1復帰初年度のチームとしては、比較的、期待された程度以上の戦いぶりは披露できたのではないだろうか。

今季の戦いの中で、学んだ事は多い。それは、単純に、J1の選手層の厚さや、プレーの一つ一つの巧さといった「目に見える部分」に留まらず、J2と比べての勝ちきる事の難しさや、勝てないときの私たちサポーターのメンタルの強さを問われる部分など、目に見えない部分にも及んだ。

J2時代の6年間を、耐えに耐え抜いて勝ち取った、J1の舞台。今季はそれを充分に堪能させて貰ったが、残り2試合で、どんなドラマが待ち受けているか、まだ判らない。

最低限、あと一勝あれば勝ち点を40台に乗せられる状況ではあるが、あくまでも目指すは、残り2試合での「2連勝」。特に、リーグ最終戦であるホーム川崎戦は、試合後に、千葉の引退セレモニーも準備される事だろう。

残された2試合を「連勝」という形で締め括り、胸を張ってナヲキを送り出そうではないか-。




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