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第30節のジュビロ磐田戦あたりから、残留確定の条件が気になり始めてはいたのだが、そういう事を気にし出した時に限って、なかなか達成されなかったりするものだ。
あれから3節を消化したが、未だ残留は確定していない。ただ、新潟戦で勝ち点を1積み上げた事により、今節の広島戦にて、引き分け以上の結果で自動的に残留が確定すると同時に、広島-仙台の一戦(17:30)よりもキックオフの時間が早い、神戸-清水の一戦(14:00)の結果次第では、広島戦のキックオフの時点で、既に今季のJ1残留が確定している可能性がある。
ただ、今節は、そうした「他会場の結果」を気にするような事はせず、シンプルに勝利のみを目指して戦いたい。その理由は、「2005年の二の轍は踏みたくない」と書いておけば、自ずと理解して頂けると思う。
今節の対戦へ向け予想される布陣は、休養・出場停止明けの永井と朴柱成が戻り、磐田戦と同じとなる見込み。3-0での完勝を収めた、現時点で期待度マックスの布陣である。ただ、前節・新潟戦で負傷交代した菅井のところがどうなるか。もし変更があるとしても、ここを田村に変える程度と予想される。
ところで、今節へ向けた各社記事を読んでみると、一様に「仙台はリーグ戦で広島に負けた事がない」事を取り上げているが、正直そこは、あまり強く意識しない方が良いと思っている。そもそも、広島との対戦回数そのものが少ないのだ。サンプリング統計の観点から言っても、決して「仙台は広島に相性が良い」訳ではないはず。いずれは敗戦を喫する事はあるだろう。
だが、J1初年度の今季、このタイミング。
ここでだけは、絶対に負けたくない。いや是非とも勝利を収めたい。同日の早い時間帯に行われる、神戸-清水戦の結果に左右される事なく、仙台は、勝って、自力で今季のJ1残留を決めてしまう事が求められていると思う。
よく「大人のサッカーをしろ」と言われる事がある。もちろん、今季の当ブログの中でも、何度か書かせて頂いた。そして、今節に向けた「大人のサッカー」の定義としては、「他会場の結果を受け、勝利が必要か、それとも引き分け狙いで良いのか」を判断し、残留決定へ向け、よりその可能性を高くするための采配を振るう事、となる。
だが、J1経験の浅い仙台が、そんな「小細工サッカー」を、果たして巧妙に実践する事など、できるだろうか?
もちろん、将来的には、ACL出場権争いや優勝争いなどで生き残るために、そういった事が充分にこなせるようになるだけの経験量は欲しいと思っている。しかし、今、仙台に求められているものは「第二クールで見せた猛追の勢いを失わず、あくまでも勝利のみを目指して戦う事」ではないだろうか?
ここで、落ち着いて現状の広島を見てみると、佐藤寿人の復帰や、10試合で10得点の李忠成の台頭など、以前の広島以上の決定力が備わっていると考えられる。特に、佐藤寿人が負傷離脱していた時期には李忠成の目覚ましい活躍があった事により、広島は大きく戦力を落とす事なく、現在も7位と好順位に付けている。
今季、攻撃力の高いチームを相手に、引き分け狙いも仕方なしとして臨み、そして本当に引き分けに持ち込めた試合など、いったい何試合あったのだろうか?否。尽くマルチ失点を喫し、無得点敗退、或いは逆転負けを喫しているはずなのだ。
現在の仙台には、「引き分け狙い」という、高度なサッカー(敢えてこう書くが)など、できるはずないのだ。
そして、現在の仙台に出来る事は「第二クールの勢いそのまま、シンプルに勝利のみを目指す戦い方」だと考えている。
そういう意味では、この試合よりも早い時間にキックオフとなる「神戸-清水戦」においては、神戸の引き分け以下というリザルトに敢えて期待し、仙台が「残留が確定した状況下」とし、伸び伸びと広島戦を戦いたい。
その方が、結果的に、良いリザルトが得られるような気がするのだ。
もし万が一、神戸が清水に勝ち、仙台は「引き分け以上」という条件を突き付けられたとしても、決して難しく考える事なく、シンプルに勝利を目指して欲しい。
勝利を目指す戦い方の先には、結果的に引き分けとなり、結果として残留確定となるかもしれない。だが、それはそれで良いではないか。
「勝利を目指したが、結果的に引き分けた」
と、
「引き分けを狙い、その通りに引き分けた」
では、どちらが、現在の仙台が踏襲するべきポイントと思われるだろうか。
筆者は、あくまでも "前者" を推する。
もちろん、試合終盤の展開の中で、ギリギリの判断で「引き分け狙い」は有りだと思うので、その点は誤解なきよう。筆者が言いたいのは、「試合開始前から、引き分け狙いなど考えて欲しくない」という意味である。
ところで、今節の会場となる広島ビッグアーチには、筆者は参戦した事がある。仙台として、始めて広島ビッグアーチに登壇した、2008年のJ2・第12節(2008年5月6日)。広島の猛攻を89分耐え抜き、決して最終ラインを下げる事なく強気で高く保ち、無失点で辛抱強く戦った結果、後半ロスタイムに中原の殊勲のヘッドが決まり 1-0 で勝利を収めた、あの一戦である。
あの時は、GK林の体調の問題により、急遽、萩原の先発が決まった試合でもあった。後にも先にも、リーグ戦での萩原の出番はあの1試合だけなので、余計に印象が強い一戦でもあった。
その意味で考えてみれば、林は、あれから2年以上の歳月を経て、ようやく「古巣のスタジアムへ、仙台の選手として登壇する」事になるのか。2年前は、自己の体調の問題により叶わなかったので、感慨もひとしおだろう。
他会場の結果など気にせず、シンプルに勝利を狙って、思い切って戦って欲しい。
それが、現在の仙台に求められている、唯一の戦い方である、と信じたい。
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