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4/24 away J1 山形戦。
4/29 home J1 新潟戦。
5/03 away ACL インドネシア・アレマ戦。
5/07 home J1 仙台戦。
5/10 home ACL 中国・山東魯能戦。
5/15 away J1 浦和戦。
5/20 home J1 川崎戦。
上記スケジュールは、今季のC大阪の、ここ一ヶ月の対戦予定である。
一ヶ月で8試合。中3日や中4日でこのスケジュールを消化しなければならないC大阪にとって、相当にタイトな日程。そんな中でもC大阪は、先発させている主力を大きく変える事なく、ここまで推移してきている。
だが、その影響なのだろうか。J1のここまでの3試合(震災前のリーグ開幕戦を含む)では、2分1敗。ACLでこそ3勝2敗で推移しているが、相手との実力差を考慮すると、ACLの成績はあまり参考にならない。
ただ、仮にACLが無かったにせよ、震災後のリーグ再開2戦で、0-0(山形戦)、1-1(新潟戦)というのは、あまりにもC大阪らしくないリザルトだ。例年、勝つにせよ負けるにせよ、大量の得点や失点で記録を賑やかにするのが、C大阪というチームの"魅力"であり、リーグ戦を面白くしてくれる要素でもあるのだが。
そしてようやく、その「C大阪らしさ」の片鱗をみせてくれたのが、5月3日のインドネシア・アレマ戦での4得点という結果だった。(正式なチーム名は、アレマ・インドネシアであるが、表記の便宜上、逆にして呼称)
しかし、筆者が思うに「まだC大阪は、本来の攻撃力を取り戻していない」と考えている。香川が抜けたあとのチームを牽引する、MF7・乾貴士選手のコメントによれば、「もっと連携を良くして行かなければいけない」らしい。実際、今季のC大阪の試合を映像で確認してみると、あまりにも強烈過ぎる、今季新加入の外国人、ホドリゴ・ピンパォン選手との連携に、今ひとつの難がある様子なのだ。現在、C大阪は、新加入選手との戦術的融和を急ぐべく、ACL戦とリーグ戦の過密日程の中を模索しながら戦っている。
そんな中での、今節の対・仙台戦。C大阪からみれば、相手は「いつの間にか首位に躍り出た被災地チーム」という印象を受けているだろう。そして、当のC大阪は、なんと16位。今だリーグ戦は3試合の消化(ACLのため未消化試合がある)ながら、未勝利チームとなっている。
C大阪としては、当然、納得出来ない成績のはずだ。いくらACLとの平行参戦とはいえ、C大阪本来の「高い攻撃力」を発揮し切れていない中での降格圏迷走は、サポーターに対しても許されるものではない。
この試合は、C大阪側に連戦の影響はあれど、必勝の思いで臨んでくると考えている。
しかし、そのACLの影響を少しだけ考慮すると、5月10日に、ACL予選の最終戦が組まれている。なんと、仙台戦からみて中2日という強行日程。そして、C大阪は今だACL予選突破の可能性を残している事から、こちらも大事にしなければならない。
C大阪としては、リーグ戦未勝利の状況から、仙台戦に必勝の思いを込めながらも、中2日で訪れるACL予選最終戦への配慮もしなければならない。仙台戦とACL予選最終戦が共にホームであるとは言え、体力的にも非常に厳しい戦いを強いられている。
今だ未勝利のリーグ戦と、予選突破が掛かっているACLのグループリーグ戦。今のC大阪にとっては、どちらも勝ちたい、大事な試合となる。だが、中2日で同じメンバーを先発起用するには、かなりのリスクがあるはず。それなのに、C大阪のクルピ監督は「仙台戦もACLも、どちらもベストメンバーで行く」と豪語。ベストメンバーの定義や認識は人それぞれだが、少なくとも仙台戦は、ここまで先発を任せてきた選手に、そのまま託す意向らしい。
つまりは、「現在の先発メンバーの戦闘力を信じる」という事らしい。ACLの連戦をものともせず、真っ向勝負を挑んで来るC大阪。今季、ここまでのリーグ戦で結果が出ていないとはいえ、そのポテンシャルへ驚異は、留まるところを知らない。
果たして、疲労気味ながらも強烈な個性溢れるC大阪の攻撃陣を食い止め、守り通す事が出来るのか。そこがまずは、この試合の注目点となる。
翻って、我らが仙台の状況について。
C大阪の置かれた状況とは対象的に、震災後の3戦を見事に3連勝とし、現在、首位に立っている。何とも信じられない状況であり、順位表の一番上というこの位置関係をみて、「いづい」と感じている仙台サポーターが、果たしていったいどのくらいお出でであろうか(苦笑)。
思えば昨年も、僅か2節の消化ながら、首位に一度だけ立った。あの時は、そこからすぐに「下山」してしまったのだが、今度こそ、今居る位置に少しでも早く慣れ、出来るだけ長く留まっていたいものである。
ただ、今節に向けた仙台としては、前節までとは違った戦い方を強いられる事になりそうだ。その「事情」とは、左SB・朴柱成の出場停止と、FW赤嶺の負傷欠場濃厚の報道。朴柱成の出場停止は、非常に勿体ない「報復行為によるイエローカード」による、1試合で2枚の掲示による退場であり、本人にも大いに反省して貰いたい。(但し、映像で確認する限りでも、確かに、福岡のDF山形選手の左手が、朴選手の顔を叩いている様子が確認できる事から、感情論的には、同情はしているが)
また赤嶺については、よく試合終了まで走り抜いたものだと感心するくらい、試合後の松葉杖の姿が痛々しかったらしい。左足首の捻挫により、中3日での回復は無理と判断した指揮官は、C大阪戦での赤嶺の起用は断念する見込みとなっている。
そうなると、C大阪戦での先発起用が気になってくるが、誰しもが簡単に予想出来る通り、左SBは田村の起用、そしてFWは、中島の起用が最有力である。
田村・中島共に、今季はまだ先発出場を果たしていない事から、チャンス到来と考えている事だろう。特に中島は、波入る今季FW陣の選手層の中、マルキーニョス退団と柳沢の離脱(シーズン中に手術実施)の状況を以てしても、先発の座が廻って来なかった事から、危機感は相当なもののはず。今季の中島は、開幕前のキャンプから例年になく好調であり、実際、今季は途中出場ながら、川崎戦と福岡戦では相手ボールへの積極的なアプローチからセットプレーを獲得し、それがそのまま、当該試合の決勝点へと結び付いている。試合終盤での相手ボールへのアプローチが、仙台の"懐刀"であるセットプレーでの得点の可能性を大きく引き出している事から、中島の「地味な貢献」にも着目したいところだ。
もっとも、本人は「得点が欲しい」と思っているはず。が、今節は、赤嶺の代役となるも、一説では「今季初の4-3-3。4-2-3-1ではなく4-3-3が濃厚」との"噂"もあり、そうなると、中島のポジションは、「1トップ」ではなく「3トップのセンター」という事になるか。もしそうだとすれば、ゴールハンター役というよりも、周囲との流動的なポジションチェンジの中から、如何に「相手の裏へ飛び出してチャンスメーク出来るか」という、お膳立て役のほうが重要な仕事になると思われる。
本当なら、慣れた4-4-2の、2トップの一角を任されたいところだろう。だが、そうなると「得点への直接的な貢献」を要求される。回りくどい言い方だが、要するに「フォワードとして得点を獲る事を求められる」訳で、その大役を担うには、中島の近年の得点成績を考えると、些か厳しいものを感じずにはいられない。それならいっそ、3トップの一角として、チャンメークに貢献して頂いたほうが良いようにも思える。(もちろん、3トップのセンターがチャンスメークに徹する必要はなく、それこそチャンスがあれば、積極的にゴールは狙って欲しいが)
中島ばかり取り上げては不公平なので、田村についても、期待の旨を書いてみたい。
朴柱成の加入までは、田村の「定位置」だった左SB。先発を飾れば、今季初となる。長い時間の田村の起用で期待したいのは、中盤からの意外性のあるミドル。そう、「タムキャノン」だ。
田村には、朴柱成の持つ「豪快なまでの左サイド・アタッキングサードでの突破力」といった特徴が無い代わりに、「隙あらば中盤から精度の高いミドル」を撃てる、思い切りの良さがある。田村の先発ともなれば、彼なりの魅力を感じているサポーターにとっては、決して「戦力ダウン」ではなく、違った可能性への期待の高まりとなるだろう。
J2時代のアウェイ水戸戦で、センターライン付近からの豪快な40mミドル弾を決めた事もある田村。筆者は、そのシーンを、現地参戦で目の当たりにして来た。あの豪快なゴールから「タムキャノン」の名称が定着したと記憶しているが、あれ以来、筆者も、タムキャノン炸裂の熱烈なファンの一人である。
C大阪戦のミドルといえば、現在もC大阪に在籍している、マルチネスに撃たれたミドルのシーンが、今も忌々しく筆者の脳裏にこびり付いている。是非とも、田村のミドルがC大阪のゴールに決まるシーンを見たいものだ。
ACL連戦の最中、疲労感を漂わせながらも「先発固定」を示唆するC大阪と、止む終えない事情によって先発入れ替え濃厚な仙台との対戦。お互い、それぞれの台所事情は違うも、「我慢の戦い」である事は共通事項か。C大阪としては、先発メンバーによる連戦疲労との戦い。仙台としては、先発メンバーや布陣変更が濃厚な中、C大阪の高い攻撃力を前に、試合終盤まで失点せずに推移できるかどうか。
この試合は、0-0の時間帯が長くなればなるほど、仙台に有利となる。C大阪としては、先発メンバーの体力のあるうちに出来るだけ得点を挙げ、逃げ切りを図りたいところだが、仙台の今季の堅守が、それを許さない。
仙台としては、C大阪の高い攻撃力に陰りが見えて来るまでは無失点で我慢し、相手の足が止まってきたところで、裏への飛び出しやセットプレーなどで、得点に結び付けたい。
今節の試合の展開が、この予想の通りに流れるかどうかは判らない。が、少なくとも、今季の仙台ディフェンス陣の好調さは、どのチームを相手にしても充分に通用するという自信の表れとも感じている。きっと、C大阪の攻撃陣をも跳ね返してくれる事だろう。
無事に開催されれば、今季初のナイトゲームとなるこの一戦。勝てばもちろん首位死守となるが、アウェイである事から、まずは「失点せず推移し、最低限の勝ち点を持ち帰る」事を念頭に置いた戦い方が臨まれる。試合会場の雰囲気や、ボールの見え方も違ってくる事だろう。慎重の上に慎重を喫し、決して隙を見せない戦い方を貫いて欲しい。
今季、FW赤嶺を欠いた現状や、アウェイである事を考慮すれば、例え勝ち点1でも、立派な成果だ。決して無理をする必要は無いと思っている。
但し、ドローとするなら、絶対に0-0スコアレスで。その上で、終盤の誰かの得点によっての、1-0勝利が望ましい。
今の仙台にとっては、ロースコアなゲーム展開が、勝ちパターンとなりつつある。決して大量得点の必要はない。相手の術中に嵌る事なく、アウェイながら強かに、自分たちのゲーム作りを。
今のチームなら、それが出来ると信じている-。
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