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2011年4月アーカイブ

試合直前のカントリーロードのとき、スタンド中でみられた、サポーター同士が手を取り合って選手を迎える姿。それは、前節の川崎戦でもみられたシーンだった。一致団結して選手を声援で鼓舞し、後押しする。その「決意」を、我らがチームの選手たちは、充分に養生された美しいユアスタのピッチの上で、改めて感じ取ってくれた事だろう。

そして試合は、まるで前節・川崎戦の再現の如く、各々の選手らは、実に気持ちの入ったプレーを披露してくれた。しかも、川崎戦で散見されたような連携不足やミスプレーは、概ね影を潜め、面白いように浦和を圧倒。そこには、過去11回の公式戦の対戦において、一度も勝利を挙げられなかったチームとは思えない、実に頼もしく躍動する、仙台の選手の姿があった。

49日。

この数字を、あの大震災が発生した3月11日から数えていくと、ちょうど今節の開催日となる「4月29日」にあたる。偶然にも、仏事の一つの大きな区切りである「四十九日※」と同じタイミングとなったが、そんなタイミングでホーム開幕戦が来るあたり、運命的なものを感じているサポーターも多い事だろう。

※本来の四十九日は「亡くなった日を1日目」として数えるため、正しくは4月28日となる。

試合後の勝利監督インタビューの途中で、込み上げてくるものを抑えられず、背を向けて涙を拭く、手倉森監督の姿が印象的だった-。

その気持ちは、痛いほど良く判る。3.11の震災発生後、チームをまとめあげて被災地の支援や関東キャンプの実施、そしてマルキーニョスの退団に伴う戦術の練り直しなど、震災が発生しなければ強いられる事の無かった、数々の試練。

辛い事があったときも、チームがJ1昇格を目指して頑張る姿に、何度も癒され続けてきた。
苦しい事があったときも、ゴールを狙い、そしてそれを決めたときのその姿に、何度も気持ちを救われ、勇気を貰った。

そして今、東日本全体が、悲しみと苦難の道に立たされている-。

平成23年、3月11日。あの日の大震災を受け、中断を余儀なくされてきたJリーグが、4月23日の第7節より、いよいよ再開される。