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2014年11月アーカイブ

 正直を言えば、この一戦は、元仙台・斉藤大介選手の仙台凱旋試合として、仙台としては、J1残留が決まっている状況で迎えたかった。だが実際には、勝ち点の積み上げに苦しみ、リーグ終盤は"背水の陣"の状態が何試合も続き、残留を決めきれないまま、とうとうこの一戦を迎えるに至った。

 正直言って「この一戦」は、来季のJ1残留を決めた状況で迎えたかった。心臓に悪い「残留争い」を、逆説的に愉しめる人など、誰一人として居ないだろう。

 
「早く、残留争いから抜け出したい-」そう願いながらも勝ち切れない、もどかしい試合が続く仙台にとって、実は、毎年のリーグ終盤戦は「鬼門」と化している。

 滅多に観られない、仙台の「撃ち合い」。それがこの一戦で、顔を出した。J1第32節、ホーム・セレッソ大阪戦は、晩秋の澄み渡った晴天の下、すっかり日も暮れた17:00にキックオフとなった。

 
前半2分。いきなり試合が動く。右サイドのウイルソンの突破をトリガーとし、一気に仙台攻撃陣が攻め入る。最後は野沢が、豪快に右足で叩き込んで先制。

 リーグ戦が3週間も空いたおかげで、負傷離脱していたウイルソンが練習に完全合流。残留決定に向け、鬼の手元に金棒が還ってきた感のある好情報に、セレッソ戦での活躍を期待しないサポーターは皆無だろう。

 その瞬間。崩れ落ちる、ガンバの選手たち。それと同時に、沸き立つ仙台の選手たち-。