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2008年6月アーカイブ

早いもので、長いリーグ戦も半分の21試合を消化した。3クール制という変則的な日程の関係で、各チームとの対戦数・消化試合数に違いが生じているため、一概に比較することは難しいものの、半分も日程を消化すれば、各チームの状況も見えてくる。


そんな中、仙台の成績は勝ち点37の4位。これをどうみるかが問題なのだが、ポイントとなるのは、上下の順位との勝ち点差である。

上を見れば、大躍進の山形(仙台+4)と予想外の不調セレッソ(仙台+1)。山形は、ホームで広島を撃破し、波に乗る勢いだ。セレッソは、昇格本命視されながらも勝ち点を伸ばせず、既に8敗を記録も、その分を勝利数で埋めており、辛うじて上位を維持している。だが、これ以上負けが込むようだと、案外厳しいかもしれない。

下を見れば、なんとなんと、草津と鳥栖(共に仙台-1)が同勝ち点で背後に迫っている状況。特に草津は、今季初の連勝を達成したと思ったら、その後の広島戦の敗戦以降は6勝1分と急伸。昇格候補に値するべき成績である。

また、3位~6位までが、勝ち点2差に引き締めており、完全団子レースである。ただ、2位・山形~6位・鳥栖までの間では、仙台だけが消化試合数が1試合少ないため、その分、若干ながら優位性が残っているか。

純国産選手構成でスタートした事が大々的に報じられた仙台だが、蓋を開けてみれば、外国籍選手よりも、日本人選手の活躍で上位に進出できているチームのほうが多い。フッキ級の選手がいない今季J2では、決して外国籍選手の存在が絶対的ではないのだろう。その証拠に、未だリーグ得点王であるアンデルソン率いる横浜FCの状況を見れば、明らかである。

現在の「4位」という成績は、決して確定的なものではない。第23節・水戸戦で、もし敗北を喫していれば、7位に転落していた事を考えると、薄氷の順位である事を再認識させられる。そして、一度落ちた順位を復活させるには、相当な努力が必要になるだろう。

よって、敢えて現在の「4位」という順位を、「低迷」としておこう。但し、十分に「躍進」できる可能性は残っている。今後は、たったの1試合で、その後の展開がガラリと変わる事になるだろう。大事なのは、自動昇格圏内である2位に、決して大きく水を開けられないようにする事だ。Jリーグはマラソンに例えられることがよくあるが、まさにその通りだと思う。上位に喰らい付いていれば、必ずどこかで「脱落者」が出る。その最大のポイントは、「夏場」だ。

例年、暑い夏場は、どこも勝ち点を伸ばせずに苦しむ。首位・広島や、2位・山形だって、例外ではないはずだ。レースの途中で、休憩し、木陰で休みたくなるかもしれないが、そんな事をすれば、その時点でレース放棄も同然である。決して、休む訳には行かない、過酷なレース。それがJ2である。

もし、「兎」のように、ぴょんぴょんと勝ち点を伸ばせたとしても、どこかで「お昼寝」を始めてしまっては、元も子もない。重要なのは、「亀」に徹し、確実に勝ち点を積み上げることだ。(多少は足早でないと困るが(苦笑))

レースも折り返しを迎え、だんだんと脱落者がはっきりしてくる。よく耳にする言葉に、「数字上の可能性云々」があるが、それを口にした時点で、望みは無くなったも同然だろう。

辛いとは思うが、歯を食いしばって、堪えて欲しい。いや、一緒に辛さを乗り越えよう。そして昇格を果たしたとき、辛かった時期を肴にして、振り返ろうじゃないか。だが、今は前だけを向いて、折り返しの一歩を踏み出そう。

その一歩は、ベガルタ仙台の昇格を望む、全ての人たちの一歩と同義である。

この表現に、違和感を覚える方は少なくないだろう。

確かに、前半を3-0で折り返し「余裕の勝利」を想定していたはずが、あれよあれよと言う間に追いつかれるという、目を覆いたくなるような展開を見せられては、誰もが「どこがベストマッチなんだ、勝ち点3を取れただけで、ダメダメじゃないか」と言われる事と思う。

ただ、決して、結果論だけで言っているのではない。ベストマッチという表現に「条件付き」を冠したのは、そのためである。その理由は文末で書くとして、まずは後述する説明をお読み頂きたい。

あまりにも「書きたい要素」が多すぎる試合だったが、だらだら書くと焦点がぼやけるので、サブテーマを決めて書いてみようと思う。

 

●前半の展開

  得点こそ、梁のFKとPK、そして田村のスーパーゴールと、個人技中心の得点経過ではあったが、流れの攻撃においても、点数に値する内容だったと思う。

 

第23節vs水戸戦プレビュー

この試合で、長いリーグ戦も折り返し。後半戦を占う意味でも、大事な一戦。


■守備プレビュー

危ないシーンもあったが、熊本戦は何とか無失点で終えられた守備陣。徳島戦の後半から、岡山-一柳のCBコンビで、1試合半を無失点で継続中であり、ようやく若手の成長が実を付けだした感もある。ただ、今節のスタメンはどうなるだろうか。水曜日の熊本戦から中2日で、岡山・一柳の疲労の心配もあるので、木谷をスタメン復帰する可能性もあるが、熊本戦で失点した訳ではないため、一柳のコンディション次第では、水戸戦も引き続きスタメンという選択肢もあるだろう。

逆に、一柳はここでしっかりアピールしないと、もう次のチャンスは無いかもしれない位の気持ちで臨んで欲しい。ただ、今節対戦する水戸には、西野や荒田といった怖い駒もいるため、決して楽な守備はさせて貰えないだろう。スタメンの座をモノにするには、格好の相手と言える。まずは、若さを利用して、コンディションを確実に元に戻す事から。一柳のスピードなら、裏への飛び出しもしっかりとケアできるものと信じている。

 

仙台0-0熊本 悪癖、再発

負けなくて、良かった。

チャンスも作ってはいたが、それ以上に、喰らったピンチのほうが印象的であった。

熊本は、最下位に居るとは思えない、良い試合をするようになっていた。しっかりとボールに絡み、競り合いでは何度もボールを奪われ、ピンチを招いた。

自陣ゴール前での、連続して3度も「あわや失点」のシーンは、よくぞ失点せずに済んだ、と思うくらい、運があったと思う。

しかし、それを活かしきれず、勝利することができないのが、今の仙台ではないだろうか。

ただ、選手はよく頑張っていたと思う。でも、やっぱりベストな試合内容には程遠かった。

 

 

第22節vs熊本戦プレビュー

「復調」は本物か? 地力を試されるミッドウィーク開催。

 

■守備プレビュー

前節のアウェイ徳島戦では、後半早々に木谷を下げ、右SBとして投入していた一柳を「本職」のCBに据える事で、徳島の前線への対人性を強めた結果、後半は守備に危なげない展開を見せ、終わってみれば前半終了直前の1失点で済んだ守備陣。

ここしばらく、ホーム横浜FC戦を除けば失点が続いているが、ここで徳島戦の後半に見せた「一柳のパーフォマンス」が本物であれば、ここしばらく安定感の無かった木谷に代わり、定着する可能性も出てくるだろう。

折しも、前節から中3日の開催であり、前節の後半の出来を考えると、熊本戦は、このまま一柳をスタメンで起用しても良いのではないかとも思われる。

そして、今節の相手となる熊本戦では、5月21日(水)の第一クールのアウェイ対戦でも、一柳はスタメン起用されている。この時は、熊本の高橋に2点を奪われ、悔しくもドローで終劇となった。だが今回は、前節徳島戦の後半の戦いが自信になっており、今節、もしまたスタメン抜擢される事があれば、強いリベンジの念に駆られる事だろう。

また、この試合のあと、中2日ですぐにアウェイ水戸戦が控えている事を考えると、第一クールの時の熊本戦のように、ここで木谷を温存する可能性は、決して低くない。

 

本当に、本当に危ない試合だった。

後半の修正が効いて、終わってみれば1-3の逆転勝ちを収められたが、前半のような、非常に危なっかしい試合をやっているようでは、この先もまだまだ安心して見ていられない展開を覚悟しておいた方がいいだろう。

勝つには勝ったが、徳島のチーム状態の悪さを考えれば、後半のような展開は、出来て当然。むしろ、あのような攻撃を、なぜ前半からできなかったのかと、そっちのほうが悔やまれる。

0-1で折り返した前半。残り45分で、本当に逆転できるのかどうか、正直、疑心暗鬼だった。それだけ、後半に期待の持てない、前半だったと言える。

それにしても、今日は交代選手さまさまだった。1点目こそ、岡山の気迫のヘッドだったが、2点目は田ノ上の進入から関口の渾身のヘッドを生み、3点目に至っては、中原-由紀彦のホットライン・別バージョン(苦笑)が炸裂。実質、中原の得点だろう。(由紀彦も、よくぞ詰めていてくれたものだが)

ゴールラインぎりぎりのゴールと言えば、5月6日のアウェイ広島戦で、同じようなシーンがあった。あの時はゴールを認められなかったが、今回は線審が良く見ていてくれたようだ。線審によっては、ノーゴールの判定をされたかもしれない(映像を見る限り、確実に入ってはいるのだが、審判の見逃しによる幻のゴールという結末も可能性としてはあった訳で)。

 

第21節vs徳島戦プレビュー

ドュンビア、電撃移籍で仙台戦は欠場濃厚。でも、だからと言って勝てる保証は・・・

■守備プレビュー

相手に関係なく、とにかく失点が止まらない仙台。横浜FC戦こそ無失点だったが、山形戦の3失点でそれも水泡に帰し、守備改善の兆候すら見られないと言って過言は無いだろう。厳しい意見かもしれないが、それが現実である。

山形戦では、セットプレーからの2失点だった。どうすれば、あんなに相手をフリーにさせられるのか?と首を傾げたくなるくらい、相手はフリーだった。奇しくも、前回のプレビューで、

> こういう試合では、流れからの得点よりも、CK・FKなどのセットプレーや、
> 案外PK奪取からの得点で勝負が決まったりもする。

とコメントさせて頂いたのだが、よもやそのセットプレーからの失点で勝負を決する事になろうとは、、、、現地で、宮沢の頭目掛けてボールが飛んできた瞬間、その軌道を見て「ヤバイ」と思ったのだが、無情にも、ゴール左隅に綺麗に合わせられてしまった。もう少し内側であれば、林の「神セーブ」ものだっただろうが、、、。