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2009年12月アーカイブ

前半3分。キックオフ直後から、寸断なく続いたガンバ大阪の攻撃。試合を落ち着かせる間も与えられず、その勢いそのまま、ルーカスに豪快なオーバーヘッドで先制を許す。

12月12日、土曜日。ユアテックスタジアム仙台では、J2ベガルタ仙台が、延長戦の末にJ1川崎フロンターレを2-1で下し、クラブ史上初となる、天皇杯準決勝進出を決めた。

その試合終了のホイッスルが鳴ったとき、このような状況が訪れる事には、正直半信半疑だった筆者も、サッカーの神様が成し得るサプライズに対し、驚きの意を禁じ得なかった。

このクラブの"勢い"は、いったいどこまで続くのだろうか-。

正直を言えば、「来年に向けて手応えは感じられたね」という感想を以て、今季の戦いが終了しても構わないと思っていたくらいだった。相手は、タイトルに餓えている、あの川崎フロンターレ。当然、猛獣のように襲い掛かってくるものと予想し、仙台がどこまで耐えられるか・自分たちのサッカーを、どこまで貫けるかという部分に、意識を集中して観戦した。

ナビスコカップ、準優勝。
そして、J1リーグ戦、2位。

それが、今回の対戦相手である、J1・川崎フロンターレの今季の成績である。2004年のJ2において、爆発的な攻撃力で2位以下を大きく引き離し、華々しく昇格して行った川崎F。翌年の2005年から参戦しているJ1でも、いわゆる「残留争い」などとは無縁の強さを誇り、毎年のように優勝争いの一角を占めている。


仙台としては、今季のJ2優勝も決まり、来季へ向けての腕試し(足?)には丁度良いタイミングで迎える一戦である。

そのドラマは、後半ロスタイムに待っていた-。

1点リードで迎えた後半ロスタイム。いつもの仙台なら、盤石の堅守で相手の攻撃を尽くはね除け、主審のホイッスルが鳴るのを待つだけの状況だった。だがこの日は、後半途中での千葉直樹の負傷交代や、終盤にエリゼウが傷んでしまうなど、どうしても守備面に難を抱えた局面を強いられていた。

「来季のJ2は、2クール総当たり戦となる-」。

いきなり、来季のJ2の話で、大変恐縮であった。だが、これを話に出すには「理由」がある。来季のJ2は、ニューウェーブ北九州(ギラヴァンツ北九州に改名予定)のJ2新規加盟を受け、19チームとなる。これに伴い、リーグ戦の総当たり回数を「3から2」に減らすとの事。これの意味するところは、年間の試合数が激減するという事である。