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2012年5月アーカイブ

 試合が終わった時、仙台の最終ラインには、田村も、菅井も、そして長期離脱中の上本ももちろん居なかった-。

 
第13節、川崎フロンターレ戦。関口と上本の長期離脱を受け、太田と角田を同ポジションに置いて臨んだ一戦だったが、いざ試合が始まってみると、遜色は無いと感じられていたメンバー構成においても、やはり"急造布陣"の感は否めず、どこかぎくしゃくしていた。

 ようやく、梁と赤嶺が戻ってきてくれたと思ったら、今度は上本と関口が離脱-。

 
上本大海、全治8週間。
関口訓充、全治4週間。
 

 「勝った気になるな。0-0のメンタリティで3点目を取りにいけ」-

 
ハームタイムで、手倉森監督が選手たちに放った一言だそうである。
2-0で折り返したこの試合でも、名古屋の底力を警戒し、更なる追加点が必要と感じたのだろう。そして選手たちは、その"喝入れ"に、"結果" で応えてみせた。
 

 手倉森監督が、名古屋まで出向き、ACLの名古屋の試合を視察したというニュースを聞いたとき、その「本気度の高さ」に、今節の結果への期待が膨らんだ。

 

 後半32分。松下と共に、同時交代で入った梁勇基が、左サイドで流れ、そこから挙げたセンタリングは、敵ゴール前で待ち構える赤嶺のヘッドを、ピンポイントで正確に捉えた。放たれたシュートは、G大阪GKの頭上を抜き去り、豪快にネットを揺らす-。

 

 昨年のホーム、ガンバ大阪戦-。

 
この試合では、平日の昼間だと言うのに、たくさんのサポーターが詰め掛け、そして、その期待に応えるかのように、見事な勝利劇を見せてくれた、貴重な一戦だった。
昨年末のアウェイでの対戦でこそ、0-1と敗れたものの、ガンバ大阪から初勝利を挙げた昨年は、最終的に4位でフィニッシュという、仙台にとって過去最高成績の年だった。
そして、迎えた今年。再び、ガンバ大阪との対戦の機会が訪れた。
 

 13分17秒-。

 
この経過時刻を指したまま、試合は一時中断された。
 

 平均年齢、23.4歳-。

 
これは、前節の清水-鹿島戦で、清水側で先発した11人の平均年齢である。
ベテランの小野伸二を除けば、他は全て25歳以下。この選手構成ベースながら、今季ここまで6勝3敗の2位というのだから、実に驚きである。
 

 鳥栖が、今季のホームで無敗だった理由。今季のホーム5試合で無失点だった理由。

それを実感した、一戦だったのではないだろうか。
 
ゴールデンウィーク連戦の2発目、アウェイ鳥栖戦。この一戦に向けては、如何に、守備の堅い鳥栖から、しかも相手のホームで得点を奪うか。そして、鳥栖に隙を与えず、如何に失点しないか。それが着目点だった。
 

 とうとう、「最後のオリジナル10チーム」が、J1に昇格してきた。「仙台vs鳥栖」。少し前までなら、J2の対戦カードだった訳だが、3年ぶりのリーグ戦での対戦は、紛れもなく、J1という舞台での対戦である。