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2012年4月アーカイブ

 後半43分。途中出場の松下からの想いの籠もったセンタリングを、ペナルティエリア内で胸トラップしたウイルソン。これを、新潟DF鈴木大輔が手を掛けて倒し、PKの判定に。ウイルソンが自らこのPKを決め、そのまま決勝点となった-。

 

 現在、リーグ戦では7戦無敗を維持している仙台だが、その好調さの牽引役とも言えるFW赤嶺を今節は欠き、サイドバックの菅井も欠場濃厚。それに加えて、今度はウイルソンまでもが負傷との情報も飛び込んできた。今節の新潟戦は、この3人を欠く布陣で臨まなければならない事は、ほぼ決定。残るメンバーに、新潟戦の勝利を託す事になる様相となっている。

 

 やっと、好天に恵まれた土曜日になったと思ったのに、この日の開催は、今季リーグ戦初のナイトゲームを予定。日没につれて気温はどんどんと下がり、冬仕様の観戦支度で丁度良いくらいの快晴の夜空の中、ホームゲーム・FC東京戦のキックオフを迎えた。

 
直近の公式戦だった、ナビスコ杯川崎戦の惜敗から、僅か中2日で迎えたこの一戦。先週から急性胃腸炎を発症していたFW赤嶺が、この日も無事先発出来るのか、多少気掛かりな状況ではあったが、キックオフ2時間前のメンバー発表でこれを確認し、胸を撫で下ろした。
 

 リーグ開幕戦で倒した鹿島は、昨季のナビスコ杯のチャンピオンだった。

前節に倒した柏は、昨季のリーグ戦のチャンピオンだった。
 
そして今節は、昨季の天皇杯のチャンピオンだったFC東京を、ホーム・ユアテックスタジアム仙台に迎える一戦となる。
 

 中村憲剛が体調不良のため、ベンチ入りもせず、稲本が先発した以外はベストメンバーでこのカップ戦に臨んできた川崎。これに対し、リーグ戦は好調に付き、若手や控え陣の経験の場として、前回同様、1.5軍の顔触れで臨んだ仙台。

 
加えて、川崎は公式戦6戦未勝利。勝利に餓えている中で、ベストメンバーを連戦の中で先発投入してでも、勝利を欲した川崎の執念に、仙台は屈する形となって、今季初の3失点完敗を喫した。

 またも雨の中での一戦となった、アウェイ柏戦。だがその試合内容は、そんな雨模様の天候をも吹き飛ばすような、熱い熱い一戦となった-。

 
戦前のプレビューで予想させて頂いた「柏は前半に失点する癖あり」の見通しの通り、先制点は守備よく仙台が掴んだが、あまりにも早い時間帯での先制点だった事に、驚きを隠せなかった。
 

 言わずと知れた、昨年のチャンピオン・柏レイソル。昨年の対戦では、変則開催となったナビスコカップでの対戦を含めて4戦あった。そのナビスコカップでこそ2戦2勝と相性は良かったものの、肝心のリーグ戦では1分1敗と、結果が出なかった。

 

 掲示された、後半のアディショナルタイムは5分。それも、4分を優に経過し、時計の針は、「あと5秒で5分」を指した、その瞬間-。

 
ハーフウェイライン付近の菅井から、磐田ペナルティボックス内にダイレクトで送り込まれていたロングボールは、ウイルソンの胸を捉えた。それを見事にポストし、振り向きざまに、「得意ではない(本人談)」左足でシュート。時間経過を考えれば、おそらく、これがラスト1プレーだった。そのシュートは、磐田ゴールの右隅を、見事に捉えた。
 

 リーグ戦が開幕してから、まだ5試合目だと言うのに、もう首位攻防戦-。

 
ナビスコカップを挟んで、1週間で3連戦の3試合目。相手の状況はいざ知らず、仙台としては、ナビスコカップ・鳥栖戦で上手に主力攻撃陣を温存し、ほぼ万全の状態で、この大事な一戦に臨む事ができる。
 

 もう4月のはず。だが、前日までに、全国にその猛威を曝し続けた強風の影響により、鳥栖の選手の来仙が大幅に遅れ、また試合中は、吹き下ろしの雪まで舞い散る状況。だが、試合時間までに、なんとか風が止んでくれたのが、せめてもの救いだった。

 

 90分まで、ラスト5分という時間帯で喫した、よもやの失点。今季、C大阪から新加入した上本大海のクリアミスを、強かなFW・播戸竜二は、見逃してはくれなかった-。

 
思い出されるのは、昨年のJ1第5節・アウェイでのC大阪戦。場所はやはり、ここキンチョウスタジアムだった。前半のうちに、太田吉彰の先制点が決まり、そのまま試合は終盤のロスタイムへ。逃げ切って勝利を掴むはずだったが、94分に、小松塁に得点を決められ、逃げ切りに失敗していた。