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2010年9月アーカイブ

猛暑の後退と共に、仙台に「実りの秋」が訪れようとしているのか-。

前日の夜から日本列島に接近していた、台風12号の影響の心配も無く、試合が始まる19:00頃の新横浜の上空は、実に澄み切った夜空に覆われ、満月級の月夜となった。日中帯は半袖でも良かったくらいの暑さだったものの、日没と共に気温もグッと下がり、肌寒いくらいの気候に。念のために荷物の奥底に忍ばせていた、長袖のコットンシャツが大いに役に立った。

14試合未勝利の長いトンネルを抜け出し、下を気にしつつも、上を目指す展開にようやく持ち込めた仙台。前節は、山形の12位に迫る13位まで一気に順位を上げ、意気揚々とアウェイ2連戦に臨む。敵地での対戦が続くが、ここを辛抱強く、負け無しで乗り切る事が出来れば、ホームで迎える下位との直接対決で、かなり優位に立つ事ができるはず。

戦前に心配された雨模様も、始まってみれば、利府の空は泣き崩れる事を我慢してくれた。その結果、その空に"虹"が架かる事は無かった-。

数日前から、この日の午後が、若干の雨模様である事は判っていた。そこで何を心配したかと言うと、「また試合前に、スタジアムの上に"虹"が架かってしまうのではないか?」というもの。

第一戦は「山寺」。
そして第二戦は「勝山館」。

何のことか、熱心な仙台サポーターであれば、もうお判りだろう。

そう、みちのくダービーを前に行われた、モンテディオ山形との共同記者会見の会場の事である。

この試合を映像で観戦しながら、少しずつ苛立ちが大きくなって行くのを覚えた-。

それが、筆者のこの試合に向けた、正直な感想である。前線に、フェルナンジーニョも赤嶺も居ないため、攻撃面において、より厳しい状況である事は、充分に覚悟の上て観戦していたつもりだった。そしてその懸念は、中原の二度の決定機を外したシーンや、朴成鎬が結局一度もシュートを撃てずに終わるなど、ほぼ予想した通りの結果に。

だが、そんな事は、始めから判っていた事であり、それが理由で苛立ちを覚えた訳ではない。

リーグ戦中断期間のこの2週間の間に開催された、ナビスコカップ準々決勝2試合と、天皇杯1試合。まさか、この3試合のいずれも未勝利で推移する事になるとは、夢にも思わなかった-。

この試合を語るにあたり、双方のゲームプランをおさらいしておこう。

まず、アウェイのジュビロ磐田。第1戦を2-1と勝利で終えた事により、第2戦は引き分けでOKという展開に。もちろん、仙台に隙あらば、アウェイゴールを奪ってやろうとするつもりはあったのだろうが、仙台のコーナーキックの場面などでは、磐田側は前線にカウンター要員を全く置いていなかったあたり、いかにも「守備的」な戦術であった事は、誰の目にも明らかであった。

その試合が終わったとき、ソニー仙台サポーターの大歓喜が起こり、ベガルタ仙台サポーターからは大ブーイングが聞こえてきた-。

#ナビスコカップ、天皇杯などのカップ戦については、基本的にレポートのみの掲載とさせて頂いております。ご了承下さい。

先に、この試合の筆者なりの解釈を書かせて頂くと-。

決して、この試合は「敗戦」ではない。あくまでも、「ホーム&アウェイで決着する試合の、前半の90分を終えただけ」である。