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2012年9月アーカイブ

 試合の入りは、実に最高の出来だった。仙台の選手は流動的に動き、パスを廻し、清水の守備陣を、それこそ「翻弄」。次々に決定機を創り、いつゴールが決まってもおかしくない展開。そしてそれは、その流れのままに実を結んだ。

 

 この一戦へ向け、在仙各局は、こぞって「J1復帰後、唯一の未勝利チームとの対戦」だの「今季も初黒星を喫した相手」だの「過去3試合の対戦では1点も獲れていない」だの、過去対戦記録ベースでの戦前様相をレポートしていた。

 戦前。ある程度は「攻め合いになる」とは予想はしていたものの、ここまで壮絶な撃ち合いになるとは、とても想像だにしていなかった。

 

 前節の首位攻防・広島戦では惜敗を喫したものの、広島との勝ち点差が3未満である以上は、今節の神戸戦も、紛れもなく"首位攻防"戦。それを念頭において、改めて臨みたい一戦となる。

 

 仙台に「ユアスタ劇場」があるなら、広島には「ビッグアーチ劇場」があるのだろう-。

 
J1第25節、広島-仙台の首位攻防戦となった一戦は、広島・森崎のミドルによる先制点に、仙台・赤嶺の豪快ヘッドで追い付くも、自陣ゴール前の混戦を広島・高萩に押し込まれて決勝点を奪われ、そのまま敗戦、2位に後退する事となった。
 

 この大事な一戦を前に、各メディアから聞こえ伝わってくる、あるワンフレーズ。それが「チャレンジャー」という言葉である。

 
事ある毎に、大事な一戦では、当ブログでも「チャレンジャーの気持ちで」と何度か書かせて頂いているが、今節こそ、その気持ちが重要と感じる一戦はないかもしれない。
 

 3年連続での仙台ダービー。その内容は、3年連続で苦しいものとなった。勝つには勝った。試合の主導権も握り続けた。決定機も多く造った。だが、なぜかゴールだけが遠かった。

 

 後半17分。川崎ゴール側ペナルティエリアの、すぐ外、ほぼ中央で得たフリーキック。蹴るのはもちろん、梁勇基。決まれば逆転。17,000人を越えるサポーターが見守るセットプレーのシーン。

 
このシーンから遡る事、僅か6分前。コーナーキックからの展開で、田村の同点ヘッドが産まれ、流れの傾きは完全に仙台。ここで畳み掛けるように得点を奪えれば、川崎に相当なダメージを与えられる。