「開幕3連勝のセレッソを止める、価値あるドロー」
2013年3月アーカイブ
前節・柏戦での今季公式戦初勝利から、早や2週間。負傷者にとっては「恵みの中断期間」だったが、一方で、攻撃陣の要の一角である、赤嶺の負傷離脱の報も飛び込んできた。なかなかベストメンバーが組めない、今季序盤の戦いが続く中、2週間で5連戦という過密日程が、容赦なくその牙を剥いて襲い掛かってくる。
村上主審の笛が、試合終了を告げるホイッスルを鳴らした瞬間、仙台の今季初勝利が確定した。待ちに待った、歓喜の瞬間だった-。
仙台、ACLから中3日。柏、ACLから中2日。共に今季のACLに挑んでいる「同志」ではあるが、国内の戦いでは、年に2回、リーグ戦でその刃を交えるライバル同士。ACL参戦に伴う過酷な過密日程の中においても、絶対に手を抜けない戦いの場が、そこには、ある。(#某TV局の有名フレーズを引用)
4万5千人を越える大観衆、容赦ないブーイング、後半から激しく降り注いだ雨、そして、ホームで勝利を挙げようと意気盛んに攻め込んでくる相手。シュートの雨霰。
この一戦の「一番の見どころを挙げよ」と言われたとき、誰の脳裏にも、ほぼ間違いなく「後半開始直後」が、真っ先に思い浮かぶ事だろう。それだけ、あまりにも激しく試合が動いた時間帯だった-。
ホーム開幕2連戦を、立て続けにドローとした状況で、否応無しに公式戦アウェイ2連戦へと突入する仙台に、更なる試練が襲い掛かった。
甲府の運動量の高さは、ACLブリーラム戦のそれ以上のものを感じた。仙台としては、狙っていたポゼッションサッカーの色合いを出せる時間帯は限られ、中盤で、サイドで、持っているボールへの寄せの速い甲府の出足に苦しみ、ブリーラム戦以上に、自分たちのサッカーを封印させられたような試合を強いられた。
あの3.11大震災から、もうすぐ2年を迎えようとしている。あの苦難を乗り越え、震災年の2011年は4位、そして昨年の2012年は2位と、もう少しでタイトルに手が届くところまで、チームは成長を続けてきた。