終わってみれば、スコアレスドロー。お互いに決定機も少なく、それ以前にシュートも5本ずつと、少々物足りない内容に終始した一戦だった。
2013年9月アーカイブ
失点26の横浜FM vs 失点27の仙台。それぞれ、リーグトップ3位と4位の直接対決となる今節は、お互いの堅守性をぶつけ合う、我慢較べの様相となりそうである。
若干、夏のぶり返しのような気温30℃を記録する中でも、湿度は44%とそれほど高くなく、秋晴れのサッカー日和。夕日が綺麗な時間帯の、午後4時のキックオフで幕を開けた一戦は、前半、西日が目に入る逆境の中で、大宮の出足の鋭さから猛攻を受け続けた。
前回5月のホームでの対戦時、大宮は、昨年から続く無敗記録を21とし、今季の連勝記録を7に延ばしていた。もちろん、大宮はこの時点で首位を快走。どこも止められずに、「昨季の最後に黒星を付けた仙台」がこれに挑み、そして、大宮に今季初の黒星を付ける事に成功した。
今季、リーグ戦では1試合に3得点をまだ挙げていなかった仙台。先週の天皇杯で、ようやく、公式戦1試合3得点を挙げる事が出来てはいたものの、リーグ戦は別物なだけに、決して、過度の期待はしないで観戦した今節。
天皇杯2回戦のため、先週はリーグ戦がお休みだったJ1。2週間のインターバルによって、懸念だったサイドバックの選手の負傷が癒えつつあり、菅井や石川(直)あたりは戦列に戻ってこれそうな雰囲気もある仙台。天皇杯では、このサイドバック陣営の野戦病院状態の穴埋め役として、今季新加入のベテラン佐々木勇人が、ガンバ大阪時代の経験を活かして、右サイドバックを務めた。結果は、前線1分のスーパーミドルが決まり、これを足がかりとしての3得点解消。まさに「一発回答」のスーパープレーだった。
今にも泣き崩れそうな空模様の下、仙台の今季の新たな戦いが始まった。例年、天皇杯は初戦から厳しい戦いを強いられ、ときには下位カテゴリーのチームを相手に惜敗する事も。今季の相手は、初対戦となる、JFL・ブラウブリッツ秋田。過去に2年間の仙台在籍経験を持つ、MF熊林親吾がキャプテンを務め、前評判の高いパスワークを武器とした攻撃的サッカーを標榜する。
もはや、聞きたくもないフレーズとなった「終盤の猛攻実らず」。唯一のストロングポイントだった堅守も、この日は、折からの強風に見舞われてGK林卓人がミスを連発し、湘南に与えたコーナーキックから2失点。最後は、終盤の猛攻の隙を突かれて、カウンターから3失点目を喫し、降格圏に沈む湘南に、よもやの勝ち点3を献上する憂き目に遭ってしまった。